ネタバレがあるので格納。
ストーリー:
ジュラル星人は、ロケット工場の技師長山村から新型ロケットZ-9号の図面を入手しようとするが、山村に騙された挙げ句に研に阻止されるというものです。
冒頭の「ここはロケット工場。このばかでかい工場の中で、宇宙ロケットがどんどん作られているんDA」で始まるナレーションによると、作業は全てロボットが行い、人間である技師は指示をするだけなんだそうDA。
「ロボット」の語源となった古い戯曲からすると、人類の滅亡が近い社会になっているようです。
さて、ジュラル星人は、地球人の男性二人組に化けて、技師長の山村という老人に接触し、「Z9号」という新型ロケットの図面を100億円で手に入れようとしますが、100億円を奪われた挙げ句に銃殺されてしまいます。鉛の弾が効かない鋼の身体を持つジュラル星人(第19話「銀行ギャング キャロンが危ない」第37話「ハイジャックをやっつけろ!」等参照)ですが、研以外の地球人に殺害されるのは珍しいケースです。第31話「危機!爆破1秒前」において、ジュラル星人が、金銭報酬目的で彼らに協力した地球人を 「お前みたいな人間は真っ先に消えろ」と言って早々に殺害したのは、今回の事案を教訓としたものと思われます。
なお、ジュラル星人が100億円と言って山村に渡したアタッシュケースは、人一人が簡単に持ち運べるくらいの大きさで、その金額の割には小さいように思われます。
中を見た限り、紙幣の大きさは極端に小さくなっている様子ではないので、未来には貨幣価値の変動があったなどの事情で100万円札のような紙幣が存在している可能性があります。
【参考】昭和43年12月10日に東京都府中市で発生した、いわゆる「3億円事件」において、3億円が入っていたジュラルミンケース

その後、ジュラル星人は図面を奪うために工場に侵入し、山村を追いつめますが、彼はジュラル星人を殺害して金を奪うという大胆なことをしでかしている割にはヘタレな男で、「助けてくれ!」とわめきちらし、ロボットを盾にしながら老人技師とは思えぬ俊足で逃げ回り、逃げ込んだ倉庫で子供である研を見るや、「おい、助けてくれ」と言い出す始末で、そこはまず「危ないから逃げなさい」だろ、と言いたくなるくらいです。
とはいえ、深夜の暗い倉庫内でチャージングGOした研がジュラル星人との格闘中、研の背後に回ったジュラル星人に段ボール箱をぶつけて助けるなど、2007年の米国映画「ダイ・ハード4.0」のジャスティン・ロングばりのアシストを見せています。
ジュラル星人が執拗に欲しがっていた図面ですが、彼らがこれを入手してどうしたかったのかは、最後まで不明です。
ラストシーンで山村が警察に連行されますが、罪名は、山村が国家公務員であれば現行法においては国家公務員法違反(秘密漏洩の罪)の未遂罪かと思われますが、研の未来世界では第18話「囚人島大脱走」に見られるように、刑事政策がグローバル化していると考えられることから、保護法益としのて「機密」も「国家」の枠を超えた視点から定義付けされた立法が行われている可能性もあります。
・今回のジュラル星人側の人的損害5人(トータル85人)
*山村に殺されたジュラル星人2人を含む。
*研との格闘シーンではジュラル星人が結構出てきましたが、研に倒されたのが確認できたのは3人でした。
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