ネタバレがあるので格納。
ストーリー:
ジュラル星人は、大仏を操ってエネルギー施設を破壊するが、研に阻まれるというものです。
それだけかっ!と言われそうですが、それだけです。
冒頭、山中にある座像の大仏が突如開眼し、「うがー」と言いながら立ち上がり、歩き去るシーンから始まります。
この大仏は、一見、露座であることから、「鎌倉の大仏」や「長谷の大仏」の愛称で知られる、高徳院の銅造阿弥陀如来坐像がモデルと思われますが、その大きさや印相から、「奈良の大仏」として知られる、東大寺盧舎那仏像がモデルと思われます。
さて、仏像大暴れというと、1973年の米国映画「シンドバッド黄金の航海」の千手観音や奥浩哉著「GANTZ」の仏像編が思い出され、大きく、重く、そして人々の信仰、畏怖の対象であることから、動き出してはいけないものの代表格であるこれらのものが動き出す恐怖は他に例えようがありません。
ジュラル星人は、地球人、特に日本人のこのような心理を知り尽くし、大仏による攻撃によって単に物理的にインフラを破壊するというだけでなく、人々に心理的打撃を与える効果も考慮したものと思われます。
とはいえ、報道機関は「エネルギー資源が破壊されているが、いなくなった大仏の仕業ではないかと噂されている」という程度の事実しか把握しておらず、第12話同様、相変わらずやる気のない様子で、到底、人々が恐怖のどん底に陥れられているとはいえない状況であり、そっちの狙いは外してしまったようです。
研がスカイロッド号で駆けつけると、案の定、白昼堂々大仏が大暴れしており、未来の情報伝達能力の低下はかなり深刻なようです。
なお、今回の闘いで、かなりの質量差がある大仏に、飛行中のスカイロッド号が上から拳で殴られたにもかかわらず多少揺れた程度で変形もせず飛行を続けるシーンがあり、その堅牢さには驚かされます。
余談ですが、本作中、ママが「まぁ、20カロリーじゃしょうがないわね」などと言いながら、変な機械のボタンをポチポチと押すと朝食がベルトに乗って出てくるシーンがあります。
先に紹介した、第8話「ジュラル星人X-6号」のラストシーンなどで、「ママがお兄ちゃんの退院祝いだって、すんごいご馳走を作って待っているんだから」といったセリフがありますが、 このようにポチポチと機械からご馳走を出していると考えると、今の時代に生きる者の感覚としては、あまり有難みが感じられません。
・今回のジュラル星人側の人的損害1人(トータル40人)
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